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まるか
筆者
20年以上フリーランスでグラフィックデザイナー兼ディレクターをやっています。
出版|広報|WEBディレクション
2023年8月開設。これから記事を増やしていきます!  ■■■ 届けフリーランスのクリエイターへ ■■■

「経費の見落としはない?」フリーランスの節税第一歩

経理をしている人のイメージ

経費の適切な計上は、節税の第1歩です!
経費は収入から差し引かれるため、課税額を減らす助けになります。
仕事で使用したお金は、すべて正確に記録しましょう。

とはいえ、一部のものにはプライベートでも使っているものもありますよね。
経費になるのかならないのかわからず放置しているものも。

この記事では、本当は経費計上ができるのに見落としがちなものをピックアップしました。

記事を読み終わったら、事業用として経費にするものには「記帳規定」を作っておくとよいです。
勘定科目のマイルールが定まることで、会計業務のイライラを半減できます!

以降、見落としがちな経費とその処理について書いてあります。
計上できる項目は積極的に活用しましょう。

読みたい記事にとべる目次

ホームオフィスを経費に計上しよう(事業専用割合)

自宅を仕事のために使っている場合、ホームオフィス控除を検討しましょう。
部屋の広さに応じて一部の住宅費用を経費として計上できます。

勘定科目:地代家賃

仕事とプライベートのスペースを完全に分ている場合
住居全体に占める仕事場の面積の割合

時間によって仕事とプライベートを分ているスペースの場合
仕事とプライベートの時間の割合

【 例 】
30平米の自宅、家賃15万円、10平米を仕事場として使用
= 5万円を経費として計上できる

ただし、持ち家で住宅ローン控除を適用している場合、
床面積の2分の1以上が生活用の住居である必要がありますので、割合に注意してください。

水道光熱費の割合

地代家賃の他に、光熱費も同様です。
起きてる間はずっと仕事をしてるような人もいますよね。開業当時の筆者もそうでした。
電気代のほとんどは仕事用と言っても過言ではなかったです。

使用するスペースやその時間の割合を、常識の範囲内でマイルールを決めましょう。

勘定科目:水道光熱費

スマホの料金を経費に計上しよう

フリーランスは特にスマホなしでは仕事ができないと言っても過言ではないでしょう。
スマホ料金(携帯電話代)も経費として計上できます。
仕事専用であれば100%。
プライベートと共有している場合はその割合で経費にできます。50%とすることが多いでしょう。

月の通話料やデータ利用料

勘定科目:通信費

スマホ本体の購入費(スマホ機種代金)

スマホ本体の購入金額によって勘定科目は変わってきます。

10万円未満のスマホ本体

勘定科目:消耗品費

10万円以上のスマホ本体(減価償却)

MACユーザーが多いデザイナーには、同じAppleでiPhoneの人がやはり多いという印象。
購入金額10万円を超すと減価償却の対象になります。

まるか

最新のiPhone pro 15
256GBが174,800円。高ぁい!

勘定科目:備品
耐久年数:4年
電話設備その他の通信機器の耐久年数は10年ですが、スマホは電話設備というより携帯用パソコンという考え方で4年としています。
実際 10年もちませんよね。
iPhone15が発表された令和5年から10年前って…iPhone 5s!

10万円以上のスマホ本体(即時償却)

フリーランス(中小企業者)がスマホなど10万円以上の備品(資産)を購入した場合には「少額減価償却資産の特例」を利用することができます。

「少額減価償却資産の特例」では次を条件に、即時償却することが認められています。
対象:30万円未満(限度額300万円)
期間:令和6年3月31日まで(延期の可能性あり)
摘要欄に「借法28の2」と記入しましょう

まるか

この「借法28の2」ができた当初、税務署職員も記載方法を知らず、情報を求めて税務署内をたらい回しになりました。
つらかった思い出…

事業専用割合

プライベートと共有している場合は、決算書に事業で使用する割合を記入します。
所得税青色申告決算書(一般用)
第3表(チ)事業専用割合の欄に、例えば50%などとします。

青色申告決算書第3表の償却割合

デザイン機材やオフィス用品代金

デザイナーとして仕事をするために必要なコンピュータ、プリンタ、モニターなどの機材の購入費用、デスク、デスクチェア、デスクランプなどオフィス用品の購入においても、スマホ同様のルールです。

業務に必要なスキル向上にかかる費用を計上しよう

プロのトレーニングと教育に費用

デザイナーとしてのスキル向上のために受講したセミナーやトレーニング、オンラインコースなどの教育費用は、税金の控除対象となります。自己啓発に投資することで、節税とスキル向上を両立させましょう。

勘定科目:研修費 など

ただし、本人の資格を取得するための費用は経費にできません

取材のためのアクセス費用

デザインプロジェクトのために調査や情報収集を行うことも多いです。
図書の購入や、専門図書館やデータベースへのアクセス費用を経費として計上できます。
また、調査や情報収集のために自ら出向くこともあるでしょう。それらもしっかり計上しましょう。

著者は、次のように分けています。

図書関連:新聞図書費
情報収集にかかる費用:取材費 など

広告にかかる費用を計上しよう

名刺やパンフレットなどの制作費

クライアント向けの印刷物やプロモーション用アイテムの制作費用はビジネス経費として計上できます。
名刺、パンフレット、リーフレット、カード、ポートフォリオなど。

とはいえ、デザイナーの場合は自分で作りますよね?
むしろ印刷費をどう扱うかで迷うことになるかと。

通常なら広告宣伝費とするところですが、印刷費は工賃または外注工賃などにするルールもできるかと思います。
どちらが正しいということもなく、税務上は同じ経費なのでマイルールを作っておくとよいです。

筆者は、長年広告宣伝費としていましたが、改定して今は外注費にしています。
(本当は外注工賃または工賃にしたいのですが、利用しているfreee会計で設定ができないのです)

工賃については製造費の扱いにならないよう確認をしてください。
製造費と経費は申告が異なります。

勘定科目:広告宣伝費
印刷費のみの場合:工賃、外注工賃、外注費 など

オンライン広告とホームページ制作

プロモーションの一環として支払ったオンライン広告費用(Google広告、Facebook広告など)は、経費として計上できます。

リスティング広告、ディスプレイ広告、アドネットワーク広告、リターゲティング広告、純広告、SNS広告など

筆者は、事務所のホームページやメアドに使うドメイン費用を、オンライン広告として扱っています。
WEBサイトに関する費用は通信費が一般的かと思いますが、広告費でも問題ありません。

また、WEBデザイナーやプログラマーに、自分の事業のホームページや広告を作ってもらう場合は、外注費でも大丈夫です。レンタルサーバーは通信費が一般的です。

勘定科目:広告宣伝費
ホームページ制作の勘定科目:外注費 など
サーバー代の勘定科目:通信費

会員費の支払いを経費に計上しよう

業界団体やクリエイティブコミュニティで、ネットワーキングや仕事の機会を増やす活動をされるでしょう。それらにかかる入会金、年会費、月会費なども税金の控除対象になります。

○○○協会、○○○連盟、商工会議所、商工会など

勘定科目:諸会費

顧問への支払いを経費に計上しよう

確定申告をお願いした税理士への報酬、著作権問題で相談した弁護士費用、ビジネスアドバイザーやコンサルタントに支払った顧問料は、税金の控除対象となります。経費として計上しましょう。

勘定科目:支払手数料、業務委託費、支払報酬料、支払顧問料 など

勘定科目のルールを決めておきましょう!

クラウドソフトウェアやサブスクの勘定科目

デザインに使用するソフトウェアのライセンス費用や更新料のほか、ビジネス運営に必要なサブスクリプションなどのサービス料金を経費として計上できます。
これらの支出はフリーランスのデザイン業務に不可欠ですよね。

例えば、次の利用が挙げられます。

デザインツール
Adobe Creative Cloud、Canva など

フォント
モリサワパスポート(モリサワフォント)、フォントワークス Let’s など

素材
Shatterstock、イラストAC、Adobe Stock など

クラウドストレージ
iCloud、Evernote、Dropbox、ウェブホスティング など

ソフトウエア
Microsoft Office 365、セキュリティソフト、会計ソフト など

サービス
Chatwork、ZOOM など

勘定科目:通信費、支払手数料、消耗品費 など

著者は、通信費で経費の計上をしています。

交通費の見落とし防止

クライアントとのミーティングや仕事場への通勤にかかる交通費は、経費として計上できます。
公共交通機関の切符、ガソリン代、駐車場代などが該当します。

これらはきっと誰もがわかっているんだけど帳簿につけ忘れがちな筆頭ではないでしょうか。

領収証があるものは問題ありません。
航空券、新幹線代、タクシー、ガソリン代、駐車場代など。

問題は、交通系ICカードなどでピッ!と利用できる電車やバス料金です。
以前は、乗るたびに交通費を調べて、経費帳「旅費交通費」に記入していました。
えらく手間がかかるうえ、たぶん筆者は1/5くらい記入漏れがあったと思います。

クラウド版の会計ソフトでは、ICカードを登録でき、勝手に同期をしてくれるようになってます。
筆者もこれを経験してしまったので、同期ができなかった頃には戻れないです。
私のマネージャーです!
というくらい便利。
筆者が現在利用しているのは「freee会計」という会計ソフト。
改札の入りと出が一覧で表示されるので、仕事で移動したものだけを経費計上し、プライベートに使ったものは「事業主貸」として処理します。詳しくは別の記事にて。

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勘定科目:旅費交通費

おわりに

これら経費を効果的に計上することで、税金の負担を軽減できます。
プライベートな出費と混乱しないよう、事業用に使ったお金は正確に記録しましょう!

令和6年1月1日から領収書や請求書などの保管が電子化します。
まめに会計作業が必要になりそうです。

勘定科目のマイルールを定めて、ザツムの効率をあげましょう!

まるか

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